東京2020オリンピックが閉会しました。
まだ興奮冷めやらぬ方も多いのではないでしょうか。
今回は東京2020オリンピック出場選手が執筆した本を集めてみました。
卓球 水谷隼 『負ける人は無駄な練習をする』
卓球混合ダブルス金メダル、男子団体銅メダルと大活躍した水谷隼選手の著書です。
水谷選手は本書以外にも書籍をだしており、これは2冊目の著書となっています。
とても目を引くタイトルなのですが、中身も強めのトーンで書かれています。
一冊を通して「勝つための練習」「勝つための環境」「勝つためのコーチ」「勝つための用具」とひたすら「勝つための行動」について語っています。
特に印象的なのは「勝つためにコーチに求めるもの」の章です。
水谷選手が勝つためにコーチに求めるものを率直に赤裸々に綴っています。
特に日本のコーチのレベルについても言及されており、読む人によっては気分を害するかもしれません。
それでも彼は自分や日本の卓球界のレベル向上のために本音の言葉で語っているといえます。
日本だけでなく世界の卓球界の最前線で実績を残した水谷選手だからこその言葉が響く一冊です。
陸上 大迫傑 『走って、悩んで、見つけたこと。』
男子マラソン6位入賞と大健闘しました大迫傑選手の著書です。
本書は大迫傑選手の初の著書です(この後にもう1冊出版されています)。
大迫傑選手というと、学生の頃からその発言も行動も一見他の選手とは違っていて、良くも悪くもとても目立つ存在でした。
ただ、本書を読むと著者がそういった考えを持つことになった理由が理解出来た気がします。
進学、就職、退社をしてアメリカでの修行…
進路を決める際の自分の芯となるものを貫くことで得たもの、見えたもの。
それは進路のような大きな決断だけでなく、普段のトレーニングや日常生活にも及びます。
「走ること」が本当に好きで、「走るため」に何が大事かを考えて行動していることがよくわかります。
だからこそ、オリンピックのゴールではあんなに晴れ晴れしい表情だったんでしょうね。
サッカー 吉田麻也 『増刊 マヤニスタ』
男子サッカーのオーバーエイジ枠として出場した吉田麻也選手の著書です。
上の二冊とは異なり、サッカー雑誌に連載されていた人気記事が書籍化されています。
あらかじめ対象読者が自身もしくはサッカーファンということもあり、文体も読みやすく軽やかな印象。
内容もサッカー雑誌への連載なので、そのときのサッカーのトピック的な話題に触れていたり、仲の良いサッカー選手の話がメインです。
他にも著書があるので、そちらの方にはまた違った角度のことが記載されていると思われます。
サッカー選手は他のスポーツ選手に比較しても現役選手がよく本を出版していて、ファンにも自分の考えなどをどんどん発信していますね。
この本を編集した人が吉田麻也選手のお兄さんの同級生というのがまたなんともすごいところです。
スポーツクライミング 『私とクライミング 野口啓代自伝』
スポーツクライミングで日本代表として銅メダルを獲得した野口啓代選手の自伝です。
スポーツクライミングというと野中生萌選手や伊藤ふたば選手など若い選手の台頭が著しい競技ですが、野口選手はその前から先駆者として日本だけでなく世界のトップとしてこの競技を牽引し続けてきました。
この競技はは今回の東京2020大会で初めてオリンピック正式種目として採用されました。
その採用のため、競技関係者へのヒヤリングのスピーチを担当したのが本書の著者野口啓代選手だったのです。
本書はその名の通り、自伝形式となっています。
著者の幼少期から競技との出会い、競技を通じての成長、挫折、ライバルとの出会い、ケガなどこの本一冊を読むと著者のことがとてもよくわかります。
出版時期が2021年7月9日と、東京2020大会の直前だったこともあり、本書の内容も大会の直前までとなっているのですが、大会が終わった今から読んでもとても楽しめる一冊です。
まとめ
この記事では東京2020大会に出場した選手が書いた本を紹介しました。
気になる一冊はありましたでしょうか。
競技によって、選手によって何を切り口にするのかが違い、またその競技に対する思いなどをとても感じ取ることが出来ました。オリンピックは終わりましたが、こうした出場選手の著書を読むことでもま楽しむことが出来ると思います。
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