現役選手として1億円の年俸を獲得するプロ野球選手は珍しくなくなりました。
しかし、引退してからも1億円を稼いでいる元選手はどれくらいいるでしょうか。
NPBの監督の年俸でも数千万円(球団により増減あり)と言われています。
そんな中、元千葉ロッテマリーンズで活躍した里崎智也さんは引退後も年収一億円を突破したそうです。
本書はYouTube『里崎チャンネル』を始めた著者の戦略と堅実な考え方を余すところなく紹介している一冊です。
この本を手に取ったきっかけ
元々私自身がYouTube『里崎チャンネル』のファンということです。
昨今元プロ野球選手のYouTubeが珍しくなくなりました。
その中でも歯に衣着せぬ物言いである意味フラットな独自の意見をぶれずに出し続けているのが里崎智也さんの持ち味。
本書でも語られている『全試合総チェック』を筆頭に、『ドラフト通信簿』や『崖っぷち選手』など他のメディアでは決して取り上げない(取り上げにくい)であろうテーマを次々出しているところも魅力です。
『里崎チャンネル』が当たった理由は視聴者である私自身も思い当たるふしがあり、自分の考えの答え合わせをしたいという気持ちもあり、手に取りました。
『YouTube「里崎チャンネル」はなぜ当たったのか』はこんな人におすすめ
- YouTube『里崎チャンネル』のファン、視聴者
- YouTubeやブログなど自分のコンテンツをお持ちの方、始めたい方
- 全てのビジネスマンの方
著者
里崎智也さん。元プロ野球選手。
野球解説者、YouTubeや執筆活動などでも精力的に活動されています。
独自の視点でブレないコメントをし続けていることで人気です。
オススメポイント
誰もが思いつくところまではいくが、面倒で誰もやらないところにチャンスがある
『里崎チャンネル』の人気コーナーといえば、1カードごとの「全試合総チェック」。
1カード3試合×6の最大18試合を全てチェックし、評論するというもの。
毎日のスポーツニュースはなかなかファンでも追いかけきれないもの。
また番組によっては特定のチームだけに時間が割かれていて、なかなか取り上げられないなど不満もあります。
このコーナーは各試合のゲームが動いたポイントを忖度なしに解説されており、どのファンが見ても楽しめます。
実際試合の解説をするというのは野球に詳しい元プロ野球選手なら誰でも思いつくことかもしれません。
ただ、これを全試合するのは非常に骨の折れる作業です。
著者もYouTubeだけをやっているわけではなく、テレビでの野球解説や講演会、他のメディアへの出演など仕事が各種あります。
また1カード3日×6セットが1週間に2回くるとしたら、動画作成の時間は試合内容のチェック作業を含めてかなりの時間を割くことになります。
それでもやっている理由、やり続けるための工夫を本書で説明しています。
誰でも思いつくが誰もが時間や作業の面倒さでやっていないことこそにビジネスのチャンスがあるというのは本書を読むと一層納得できます。
稼ぐだけでなくお金との関わり方・考え方もしっかりしている
プロ野球選手というと、若くして高収入を得て高級車やブランド物を身に着けてということが想像されるかもしれません。
著者も実際はそのような経験があるとのこと。
ただ、高級車を所持すること、ブランド物を身に着けることも浪費ではなく自分の投資に出来れば立派な経験に出来ますね。
本物の良さは経験してこそですし、一旦経験するからこそ比較が出来ます。
また「お金を稼ぐ」ことだけに注力していて、お金を使う・守ることがおろそかですと、資産は形成されていきません。
本書の中で著者は現役時代に積立貯金をしていたといいます。
どんなにプロ野球の世界で稼いでたって、それが一生続くわけじゃない
YouTube『里崎チャンネル』はなぜ当たったのか 第4章 お金を呼び込む方法 より引用
ここに気づいているかどうか、また気づいていても実践できているかどうかが非常に分かれ道だと思います。
現役選手時代のこの考えは今にもつながっているようで、YouTubeが当たり続けることも一生続くわけではないと思うと語っています。
今の状態がずっと続くわけではない、だからどのように準備するのか。
その考え方がとても芯になっていると感じました。
これからの働き方について提言
本書を読まれる方には、最後の「これからの働き方について僕が思うこと」をぜひ飛ばさずに読んでいただきたいです。
著者は元プロ野球選手ですが、会社員になっていたとしてもきっと活躍できただろうなと思うのはこの章に凝縮されています。
働いていると、ときにいわゆる嫌なことや理不尽に感じる経験をしたことがある方はたくさんいると思います。
ではそういうときにどうするのか。
会社を辞めることも一つの選択肢です。
では嫌なことがあるたびに転職するのでしょうか。
かといって、たとえば心身を壊すような環境に身を置き続けることが本当に正解なのでしょうか。
働く中で困難に出会ったときに自分の「一丁目一番地」(何が大事なのか)がはっきりしていれば、こうしたことにもぶれずに進んでいけるのでは、というのが著者の考えです。
社会人経験の浅い方、これから社会に出る人たちはもちろんですが、長く働く中でこういったことが曖昧になっている(私もそうでした)人には今一度立ち止まって考えてもらえるといいなと思いました。
まとめ
『『YouTube「里崎チャンネル」はなぜ当たったのか』』はこんな人におすすめ
- YouTube『里崎チャンネル』のファン、視聴者
- YouTubeやブログなど自分のコンテンツをお持ちの方、始めたい方
- 全てのビジネスマンの方
いかがでしたでしょうか。
気になった方はぜひご一読を。
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